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ETIAS詐欺に注意:EU新制度開始前に旅行者が知っておくべきこと
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ETIAS詐欺に注意:EU新制度開始前に旅行者が知っておくべきこと
ヨーロッパへの渡航を予定しているEU域外国の市民に対し、EUの今後の国境制度変更をめぐる混乱に便乗した詐欺への警戒が呼びかけられています。
EUの新しい出入域システムであるEESは2025年10月12日から段階的に導入される予定ですが、別制度であるETIAS渡航認証の開始は2026年第4四半期と見込まれています。つまり、ビザ免除対象の旅行者は現時点でETIASを取得する必要はありません。
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EU渡航で何が変わるのか
EUは国境管理と安全保障を強化するため、2つの別個の制度を導入します。
先に始まるのはEES
出入域システムEESは、インフラ整備が完了したEU外部国境を通過するEU域外国の旅行者に適用されます。従来のようにパスポートへのスタンプだけに頼るのではなく、旅行者はセルフサービス端末でパスポートや渡航書類を読み取り、生体情報を登録することになります。
導入は2025年10月12日から6か月かけて進められる予定です。
ETIASはその後に導入
ETIASは「欧州渡航情報・認証システム」のことで、別の要件です。英国、米国、カナダ、オーストラリアなど、EU域外国のビザ免除対象者がシェンゲン圏に短期滞在する際に適用されます。
現在の予定では、ETIASは2026年第4四半期に開始され、その後は移行期間が設けられます。そのため、完全に義務化されるのは2027年以降になる見通しです。
今すぐ追加の認証は必要か
現時点では、ビザ免除対象のEU域外国民はEU渡航前にETIASを申請する必要はありません。
この点を悪用しているのが詐欺業者です。申請受付が始まっていないにもかかわらず、すでにETIAS承認を販売しているように装う詐欺サイトが出回っています。
ETIAS開始後の仕組み
ETIASが正式に開始されると、対象となる旅行者は参加国への短期渡航前にオンライン申請を行う必要があります。
想定される申請内容は次のとおりです。
- 個人情報
- パスポート情報
- セキュリティに関する質問への回答
- 20ユーロの手数料の支払い
承認されると、その認証は旅行者のパスポートにひもづけられ、3年間、またはパスポートの有効期限まで有効となる見込みです。
18歳未満の子どもと70歳超の高齢者は手数料免除の対象ですが、申請自体は必要になります。
ETIASは30の欧州諸国に適用される予定で、アイルランドを除くすべてのEU加盟国に加え、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、スイスが含まれます。
偽ETIASサイトへの警告
旅行業界団体ABTAとEU当局は、詐欺業者がすでに利用者の不安や混乱につけ込んでいると警告しています。
ABTAによると、正式開始前にETIASを申請しようとすると、金銭だけでなく個人情報も失うおそれがあります。同団体は、将来の渡航認証を提供すると主張する偽サイトがすでに多数存在すると指摘しています。
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被害を防ぐためのポイント
旅行者は次の基本ルールを覚えておくべきです。
- 現時点でETIASの申請は不要
- ETIASの開始は2026年末より前ではない見込み
- 正規の申請経路はEUの公式ETIASサイトのみ
- 非公式サイト、アプリ、SNS上の宣伝は慎重に扱うべき
まとめ
2025年に開始が近づいているのはEESであり、ETIASではありません。この2つは別制度です。現時点で旅行者が優先して理解すべきなのはEESの導入であり、ETIASの事前支払いを求めるサイトは無視するべきです。
EUが正式にETIAS申請を開始するまでは、最も安全な対応は明確です。支払わない、個人情報を送らない、そしてEUの公式情報源のみを利用することです。
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